昨年の冬始めに、YouTubeにアップされたPVに惚れ込んで、ずっと聴いていたFINLANDS。
暗くてザクザクしたサウンドが好みで、昔のUKロックをネガティブにアレンジしたかのような、そして寂しい歌詞が大好き。
インディーズなのかメジャーなのか、メンバーがいくつでどこ出身なのか、何も知らないで曲だけをひたすら聴いたバンドは珍しい、それもガールズで。
・チケット購入
イープラスの、お気に入りチケット情報をITunesのライブラリから同期する機能を使っているのだが、ある日FINLANDSのチケット情報が届く。
「まさかライブに行きたいほど…」と思いながらも詳細を見ると、チケ代が2000円という格安。
日時は平日だったが、遅刻してでもふらっと行きたいと思い購入した。
実は友人に何人かにライブの声を掛けたが、誰も知らないという。
ライブハウスに1人参戦はさすがに…と思ったが、「ガールズだから客層はまともだろう」と開き直れた。
・開演時間が30分ズレたので間に合う
チケット購入当時は、オープンが6時半でスタートが7時だった。
しかし、当日にFINLANDSのツイッターをのぞいてみると7時半に変更となってる。余裕で間に合う!
ツイッターのアカウントを見てると、いろんなアカウントからチケットの置きの予約がされている。おそらくインディーズのバンドだろうと。
新代田に行くには、嫌いな井の頭線に乗らなきゃいけない、ライブハウス好きな人は慣れてるだろうが…。
間違えて下北沢から急行に乗ってしまい、新代田を飛ばして明大前まで行ってしまった。明大前から渋谷行きを待ち時間ロス。心の底から井の頭線が嫌いだ。
井の頭線にムカつきながらも新代田に到着し、近くのコンビニでまず一杯酒を買おうかと思ったら、FEVERの横のコンビニが尋常じゃないぐらい混んでる。あんな小さな街でこの野郎!
仕方なく、さらに隣の100ローソンでビールを買い、タバコを吸いながらちんたら時間を待った。15分前ぐらいにFEVERに入ると入り口手前に灰皿があった。ここで暖かく吸えば良かったと。
グッズを買いたいと思ったが、物販にいる人が売ってる雰囲気ではない、んまぁいいやとライブ後に買うことにした。
▲物販には世界観が強い缶バッジや手ぬぐいがあり、ボーカルの物販限定のCDもあった。自分はライブ前にツイッターで発見したシャツが気になってたが、現物を見た限り良さそう、買うことにした。
・落ち着くライブハウス
チケットを見せてドリンク券をもらい入り口前まで通される。トイレに行こうとすると混んでいる。中に人が入っていたので、ドアをバンバン引っ張って「待ってまーす」アピールをしていると、人の良さそうなお兄さんが出てくる、うるさくしてすみません。トイレのほぼ真横にロッカー、喫煙所があり、その全てが1箇所にまとまってるので動きやすい。これぐらいの箱の魅力です。方向音痴に優しいわ。
▲用済ませタバコを吸ってると、横にスケジュール表が貼られてる。「ホフデュランってなんだよ」と思い写メる。後に友人に聴くと歴の長いバンドらしい。
開演5分前を切ると楽器の音の音が聞こえてくる。そろそろ入ろうかと中に入る「ドリンクどこだー??」と探してると箱の右端に発見。ドリンクを選んでる暇もなかったので適当に「ゴティバミルク」を頼んだ。ライブハウスの人間は無愛想な印象があるが、ここのドリンクの方は普通の飲食店の店員ばりに丁寧で腰の低い対応だった。
ポジショニング探すのが面倒だったので、ドリンクをもらってから移動もせず、バーの目の前でぼーっと開演を待った。
・ゴードンから始まった序盤
自分がFINLANDSを知った曲。メンバーが登場しても特に歓声はなく、いきなり演奏が始まった感じ。
ゴードンは特徴的なアルペジオから始まる曲なので、静かに込み上げるような雰囲気。ドラムが想像以上に力強い、てか上手すぎんだろ。ボーカルの声が音源と変わらないクオリティ、ワオ!
その後「さよならプロペラ」「JAM」「マーチ」と続くが聞き込んでない曲。自分は1曲目の「ゴードン」でボーカルとドラマのファンになっていたので、終始目をつぶって聴き入るようにしてた。曲終わりの「ありがとう!」の声が妙に可愛い。
途中のMCはやや固め。ボーカルの声や話し方が同級生の女の子の誰かにいそうな親しみある感じ。「平日でごめんね」的なことを言っていた。(いえいえオープンが30分変わったので助かりましたよ)
お客さんは笑い上戸で優しい雰囲気で、何を言っても笑ってくれそうだったが、MCでユーモアを欲張るようなことはしてなかった。控えめ控えめ。
「Hello Tonight」は2000年代中盤のアメリカアイドルのバラードような、可愛い耳残りがある曲。張りをつけない歌い方だとボーカルの印象がガラッと変わる、可愛い。
この曲の途中に自分の前か横を匂いの強い女性が通って行ったのだが、残ったコロンの香りと合わせて曲を聴いてると、なぜが学生時代を思い出した。「同級生の女の子たちは今何してんだろー」なんて、、笑。。。なのでライブの中でも印象の強い曲となった。(通ってくれた女性あざっす!)
「あの子のお祭り」「Pluto」「ミステリー」「カルト」と続くが全く聞き込んでない。冷静なまま音だけを純粋に楽しんだ。サポートメンバーと言われるドラムとギターだが、かなーり上手い。
ボーカル・ベース・ドラム・ギターと、どの音もハッキリと聴き分けられる楽曲が多く、初見のライブにして「この音だけ」という差別なしに、純粋な気持ちでまんべんなく聴けた。ライブハウスという場所にして、こういうバンドが聴けるって幸せなことです。
途中、物販の宣伝のようなMCを挟んでいた。トートバッグの宣伝をしていたが、大量に物が入ると利便性を推していた。カメラの人が機材を突っ込んでるだとか。。段ボール3つほど分あるらしく、買ってくれたら助かると切実にお願いしていた。(邪魔なのかい)
そして自分が終演後に買いたいと思ってたロンTに関しては、この日から販売をスタートしたらしいが、30枚ほどしかないと。買いますよー
・「ウィークエンド」以降の中盤
ノリノリなお客さんが増えていき、ロックライブらしい雰囲気に。序盤は常連らしき前方の方だけがノッて、後方は置いてかれてるような感じだったが、ウィークエンドの前後からは後方もノリの良い人が増えていた。
自分はオールスタンティングのライブだと前寄りに行きたがるタイプだが、この日たまたま後ろから見た景色が良かったので、たまにはあえて後ろに行って楽しむのも有りだなと思った。ライブ全体の流れが分かるって面白い!
バーの横にいたのだが、酒を買いまくるアラサーぐらいの人がいて微笑ましかった。確かにFINLANDSの曲は酒が進む、休日であれば自分も同じことをしてたかも。内輪でゲラゲラする訳でもなく、高慢で気取ってる訳でもない、心の隙間を静かに突いてくる感じだ。ディープなロックの魅力ですわ。ただ、酔っ払ってるのか、足がガンガン自分の足と当たる、あの方は真っ直ぐ帰れたのか?
・月にロケットからの終盤
この曲、ずっと好きで、今年出たアルバム曲の中でも楽しみにしてた。始まって速攻で動画を撮るが、後ろに背の低い女性がいたので胸元まで落とした。
相変わらず音源と変わらないクオリティ、歌詞はよりハッキリ聴き取れる。ドラムのライブハウス独自の響きと合わせてかっこいい!終わりのギターのフィードアウトかっけ〜
終盤からはギターの存在感が強くなる曲が多い。場所が入れ替わるほど動き回らないが、説得力のある演奏に心の中で「おぉ〜」と感動していた。
「ワンダーアーツ」は明るめ?の曲。正統派のガールズバンドの曲であればしんみり系の曲のはずだが、FINLANDSがやると「明るい」と錯覚してしまうからすごい!世界観が完成されてる証拠だろうと。(何を偉そうに)
「これで最後です」宣言をして始まったのが「ナイター」。お客さんのテンションも全体的に高めに。
音源よりもドラムの力強さが乗るのでアッパーで力強い。粘りあげるようなテンションに高くガシャっと割れたボーカルがキマる、かっこいい。
そしてドラミングにMCを入れての最終曲「クレーター」。
やっぱりドラムかっけー、うねりにうねりまくってる!ボーカルの車の急ブレーキのようなシャウトもキマる、良いわー。
この曲も聴きこんでるのだが、このライブ以降、アッパーなイメージが忘れられず、音源よりも自分で撮った動画の音を聴いてしまう、ライブアルバムとかあれば良いのになー。
この後にアンコールの手拍子が起こるが、登場したメンバーからはアンコールはしないスタイルだと告げられる。アンコールがないスタイルといえばGACKTと同じか?セットの中に伝えたい楽曲を詰め込んでるのが理由だとか、なるほどです。
最後写真撮影をするが、お客さんの迅速な動きがすごい。「中央に寄って・・・」みたいなことを言った瞬間にサッと動いて、サッと撮影。
平日にありがたい、これこそ日本人のあるべき姿です。
・終演後
写真撮影が終わった瞬間にサッと表に出てお目当のロンTをゲット。
グッズの袋が欲しかったので、近くのコンビニでお酒を買い、大きめの袋をもらう。
▼近くをちょっと探索しようかと、橋の脇のような場所で変わった喫煙所を発見した。
▲なんだ、この東京の下町感丸出しのスポットは?笑
ここでコンビニで買ったお酒を飲みながらタバコを吸うが、途中でFINLANDSのツイッターがサインいりポスターがもらえることを思い出す。「あ、俺、ポスターもらってないじゃん!」と。
▼FEVERに戻り、無事ポスターをゲット。スタッフが配るというより、「ご自由にお取りください」という感じで置かれた。
そのまま重い足取りで、嫌いな井の頭線に向かって帰宅したとさ・・・。