ブルーダイヤモンドの商談の為にアメリカ人宝石商・ルーカスがロシア・サンクトペテルブルクを訪れたが、ダイヤを持った相棒がいなくなりブルーダイヤモンドも無く、それらを追う話。
宣伝が大きかったので、濃厚なマフィア系映画だと期待したのだが信じてはいけない。広告代理店の仕事を評価しよう。
ブルーダイヤモンドを追って陰謀に巻き込まれたり謎解きをしたり、時には激しいアクションもあったりワクワクする映画だと思っていた。
ブルーダイヤモンドの感想
制作年 | 2018年 |
制作国 | カナダ/アメリカ |
原題 | SIBERIA |
監督 | マシュー・ロス |
脚本 | スコット・B・スミス |
出演 | キアヌ・リーブス 、 アナ・ウラル 、 パシャ・D・リチニコフ 、 ユージーン・リビンスキー |
予告のようなアクション映画ではない
実際には、途中で立ち寄ったお店で女に助けられ、その女と不倫関係になり、肝心のダイヤは特に苦労せず見つけてしまう。
中途半端な恋愛(というより性欲ファーストの不倫)が物語の軸に変わる。マフィアとの取引でゴダゴダして追われて、最後に殺されるという映画。
妻のことを愛してる宣言して紳士ぶるが、不倫相手の女の涙のメンヘラ攻勢に乗せられて情が芽生えてしまって、変にカッコつけてる内に本当に好きになってしまって、最後は悲しい結末に。
ラストはアメリカに逃げ帰れば良いものを、また不倫美女の元に戻って要らない抗争のど真ん中に入って殺される。
恋愛(不倫)寄りの内容
行きずりの恋愛が中心?観点がハッキリしない。サスペンスベースのラブドラマだろうか。
R15はベットシーンの為か、映画の中で4回ぐらい?はラブシーンがあった。ちょっと多すぎやしないかい。もっとアクションシーンがあると思っていたのに残念。公開劇場が少ないのも納得。
ずっと妹(不倫相手)に対して過保護だった兄貴が、最後に主人公を信じて「一緒に逃げろ」とか言うが、一体なぜどこのポイントで彼のことを兄貴が認めたのか謎である。
どんな道理で大切な妹をこの男に任せたいと思ったのか、そこか薄っぺらいのが残念。なので恋愛ドラマとしても微妙。
最後の最後に緊迫した銃撃シーンがある。「お、最後に回収しにきたか!」とワクワクしたが、胸を背後から打たれ死ぬ。最後にサッと彼女とのことを思い出して。そのままエンドロールで映画が終わる。
これじゃ酷評されるわ。
B級映画やキアヌが好きな人には有り
タイトルにもなっている「ブルーダイヤモンド」だが、巧妙な模造品というより、どう見ても模造品という感じでチープなのが残念。
企画立案当初はニコラス・ケイジ主演を念頭に置いていたらしいが、そう考えると色々と納得。
50代のキアヌ・リーブスの雰囲気が渋くてカッコ良いだけにもったいない。かつてのB級のキアヌが好きな人は嬉しいかもだけど。
ブラウンのかっこいいロングコートを羽織ったキアヌが、素朴な紳士を演じてる感じは良い。シベリアの林に雪が少し降っている風景が綺麗だったりロシアの魅力もチラホラ、ロシアのような雪国が好きな人にとっては見るだけ見ても良い映画かも。
基本的には予告のアクション超大作とかではないが、マフィアベースのB級恋愛映画のだと思えば好きな人は好きかも。